「まだ使えますよ。」
その一言にこだわる理由
2019年、RSKラジオ「せとうち企業セレクション」収録時。当時48歳のエルデザイン代表・恒松信二。
はじめに
第1話では、エルデザイン代表・恒松が「近所の大工のお兄ちゃん」として、小さな工事を積み重ねながらリフォーム会社を始めた原点をお届けしました。
第2話では、大工として現場に立ってきたからこそ大切にしている、リフォームへの考え方についてお話しします。
リフォームは、物を売りつける商売ではない
元々、大工をやっていた時から、新築もリフォームもやっていました。
その中で感じていたのは、リフォームというと、
「もうこれはダメですね。新しいものに変えましょう。」
そうやって、物を売りつけるような商売が多かったということです。
もちろん、本当に交換した方がいいものもあります。
でも、まだ使えるものまで全部替える必要があるのかな?僕はずっとそう思っていました。
「この部分だけ直したら、あと何年も使える。」
そういう現場をたくさん見てきました。
だから僕は、まず「残せるかどうか」を考えます。
交換は、そのあとです。
そんな提案の仕方で、ずっとやってきました。
ちょっとのことで呼びにくい会社はだめ
リフォーム会社というと、大きな工事じゃないと頼みにくいと思われることがあります。
でも、僕はそれではだめだと思っています。
電気の傘を変えたり、障子の穴を直したり。
それはリフォームではないのではないかと思いつつも、喜ばれるのが嬉しくてやっていました。
小さなことでも、困っている人がいる。
だったら行く。
その考え方は、今も変わっていません。
思っている以上に感動してもらいたい
リフォームは、生活の変わり目であることが多いです。
家族が増えたり、親と一緒に暮らすことになったり、子どもが独立したり。
それに合わせて、器具を変えたり、間取りを変えたりする。
つまり、リフォームは生活が変わることなんです。
ただ新しくするだけではなく、その後の暮らしまで考えて提案したいと思っています。
大工だから、見えないところを想像する
大工さんというのは、結局、想像力なんです。
現場を見に行って、お客様に「ここをこんなふうに直したい」と言われたときに、いきなり壁を壊して見るわけにはいきません。
だから、想像するんです。
この壁の中身は、きっとこういうふうになっている。
こういう骨組みが入っているだろう。
この築年数でいったら、このくらい傷んでいるだろう。
そうやって、お客様と金額のすり合わせをしていきます。
「できません」で終わらせない
基本的に、プロの大工がいる会社なら、要望に沿った工事を行うことは可能です。
日本の木造建築に限ったことではないですが、大体は思い通りになります。
会社によっては、「柱一個取れないよ」と言うところも多いんです。
でも、そこに費用がどれくらいかかるかだけで、取れない柱はないんですよね。
広げることも可能になります。
よく現場であるのが、「うちのお風呂にはユニットバスは入らんと言われた」という相談です。
定型的なパターンの中でしか処理をしていないと、そういう話になってしまうことがあります。
でも、現場でずっとやってきている者からすると、柱を取ったらあと何センチ懐が取れるなとか、この柱は動かせるな、動かせないなということが分かるんです。
理想の家づくりの答えは、お客様の中にある
ただ、間取りやデザインなど、理想のお家づくりの答えは、お客様の中にしかありません。
僕がいいと思うのは、結局、僕の住みたい家だったり、僕が提案したい家だったりします。
でも、それが住まわれる方にとって本当に住みたい家か、住んでみて快適だと思える家かというと、少し誤差があると思うんです。
だから、最終的に決めて考えるというところは、お客様にも最後までやっていただきたいと思っています。
「あとは大工さんに任せるわ」
「恒松さん、いいようにやっといて」
そう言っていただくこともあります。
でも、出来上がって住んでみると、「ここをこうしておけばよかった」となることもあります。
10個でも20個でも言ってもらえたら、できること、できないことの取捨選択は僕らがします。
なるべくそれに沿った提案、沿ったものが作れると思っています。
本当の勝負は、工事が終わったあと
工事ができました。
今日から使ってくださいね。
そのときは、新しくなって、綺麗になって、みんな嬉しいのは当たり前なんですよね。
でも、その嬉しい気持ちが一か月、二か月経ったときにどうなるか。
「思った以上に快適になったわ。」
そう思ってもらえるかどうかが、僕らの勝負です。
見た目が綺麗になっただけで終わらない。
新たな暮らしが始まってからも、数年後も良かったと思ってもらえるリフォームを、これからも大切にしていきたいと思っています。
まずは、小さな工事からでもいいんです
「どこに相談したらいいか分からない。」という方が、本当に多いと感じています。
ホームページを見ても、どこも良さそうに見える。
チラシを見ても、価格はバラバラ。
何を基準に選んだらいいのか分からない。
リフォームって、大きな工事になるほど不安ですよね。
だから僕は、うちみたいな会社でよかったら、一度試しに頼んでみたらどうですか、とお話ししています。
その仕事ぶりを見て、「ここなら安心できるな」と思っていただけたら、その時に大きな工事を相談していただければいいと思っています。
業者選びは、お医者さんを選ぶように
リフォーム会社を選ぶ時は、お医者さんを選ぶような気持ちで考えてほしいと思っています。
命を預けるお医者さんを、「値引きしますよ。」という理由だけで選ぶ人は、あまりいませんよね。
薬だって、「安くしますよ。」と売られてもね。ちょっと怖いじゃないですか。
リフォームも同じです。
必要な工事には、必要な費用があります。
適正な価格だからこそ、適正な工事ができる。
それが、僕の考え方です。
📚 社長対談シリーズ(全4話)
元大工だからこそ伝えられる、リフォームで後悔しないための考え方を全4話でお届けしています。 初めての方は第1話から読むのがおすすめです。
- 第1話 「近所の大工のお兄ちゃん」だった僕が、リフォーム会社を始めた理由
- 第2話 「まだ使えますよ」と提案する理由(現在ご覧の記事)
- 第3話 良いリフォームは、良い職人で決まる
- 第4話 街をデザインしたい。エルデザインが目指す未来