【岡山県】木造住宅の耐震化は必要?耐震診断・補助金最大115万円・低コスト工法を解説

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【岡山県】木造住宅の耐震化は必要?耐震診断・補助金最大115万円・低コスト工法を解説

「うちは昔からある木造住宅だけど、 大きな地震が来ても大丈夫だろうか?」

そんな不安を感じたことはありませんか?

岡山県は比較的地震が少ないイメージがありますが、 南海トラフ地震や内陸の活断層による地震など、 大きな揺れが発生する可能性があります。

特に古い木造住宅では、建築当時の耐震基準や 建物の劣化状況によって、耐震性能が不足している場合があります。

岡山県では、こうした住宅の耐震診断や耐震改修を支援するため、 市町村と協力して補助制度を設けています。

今回は岡山県発行の 「令和7年度 おかやまの木造住宅の耐震化のすすめ」 を参考に、耐震診断の費用や補助金、 耐震改修の方法までわかりやすく紹介します。

岡山県でも大きな地震が起こる可能性があります

南海トラフ地震は、静岡県沖から九州沖にかけての 広い範囲で発生が懸念されている巨大地震です。

岡山県の耐震化パンフレットでは、 南海トラフ地震が今後30年以内に発生する確率について、 資料作成時点の評価として80%と紹介しています。

また、岡山県内でも最大震度6強の揺れが想定されている地域があります。

岡山県の地震リスクと木造住宅の耐震基準を解説する図解
図解1:岡山県の地震リスクと耐震基準の違い。 発生確率は岡山県資料の記載時点の評価です。 想定震度の詳細は岡山県の公式資料をご確認ください。

南海トラフ地震だけではありません

岡山県内には、山崎断層帯や長者ヶ原-芳井断層など、 地震の発生が懸念される活断層があります。

南海トラフ地震だけでなく、内陸の活断層による地震にも 備えておくことが大切です。

岡山県だから安心とは限りません

大きな地震が発生した場合、住宅の倒壊だけでなく、 家具の転倒やライフラインの停止など、 暮らしに大きな影響が出るおそれがあります。

地震の発生を防ぐことはできませんが、 住宅の耐震性を確認し、必要な補強を行うことで 被害を軽減できる可能性があります。

1981年以前の木造住宅は特に確認を

木造住宅の耐震性を考えるうえで、 一つの目安となるのが建築された時期です。

1981年5月以前の旧耐震基準

1981年6月に建築基準法の耐震基準が大きく改正されました。 それ以前の基準で建てられた住宅は、 現在の耐震基準と比べて耐震性能が不足している可能性があります。

岡山県の旧耐震木造住宅向け補助制度では、 原則として1981年5月31日以前に着工された住宅が 主な対象となります。

1981年以降の住宅でも確認は必要

木造住宅については、2000年にも接合部や 耐力壁の配置などに関する基準が明確化されました。

そのため、1981年6月から2000年5月までに建てられた住宅も、 必要に応じて耐震性を確認することが望まれます。

ただし、建築年だけで住宅の安全性を判断することはできません。 建物の構造や劣化状況、増改築の履歴なども関係します。

こんな住宅は耐震性を確認しましょう

  • 1981年5月以前に建てられた木造住宅
  • 2000年以前に建てられ、耐震性を確認したことがない住宅
  • 過去に大きな増改築を行っている住宅
  • 雨漏りやシロアリなどの被害がある住宅
  • 基礎や外壁に気になるひび割れがある住宅
  • これまで耐震診断を受けたことがない住宅

※これらに該当するからといって、直ちに危険と断定できるものではありません。

耐震診断では何を調べるの?

耐震診断とは、建築士などの専門家が住宅の構造や 劣化状況を調べ、地震に対する強さを評価するものです。

単に外から建物を見るだけでなく、 図面の確認や現地調査などを通じて、 住宅の耐震性能を総合的に判断します。

木造住宅の耐震診断で確認する6つのポイント
図解2:耐震診断で確認する建物の形、壁の配置、基礎、構造、補強部材、劣化状況。

主に確認する6つのポイント

  1. 建物の形状や大きさ、階数など
  2. 地震に抵抗する壁の量と配置のバランス
  3. 基礎の構造やひび割れ、劣化の状態
  4. 柱・梁・土台などの構造
  5. 筋交いや接合金物などの状況
  6. 雨漏り・シロアリ・木材の腐朽などの劣化

診断結果によって、住宅の倒壊の危険性や、 どの部分を補強する必要があるかを検討できます。

耐震診断は自己負担1万円から

岡山県では、市町村と協力して、 古い木造住宅の耐震診断に対する補助を行っています。

木造住宅の耐震診断
自己負担 1万円~

延べ床面積200㎡以内の場合の標準例
診断費用9万円・補助額8万円

延べ床面積が200㎡を超える場合は、 面積に応じて費用が加算されます。 また、市町村によって負担額や条件が異なる場合があります。

岡山県では、所定の講習を修了した建築士を 「岡山県木造住宅耐震診断員」として認定しています。 補助制度による耐震診断では、 こうした専門家が住宅の状態を調査します。

※補助対象となる住宅の建築時期・構造・階数などには条件があります。

耐震改修にはどんな方法がある?

耐震診断の結果、地震による倒壊の危険性があると判断された場合、 補強計画を立てて耐震改修を検討します。

耐震化には、住宅全体を補強する方法だけでなく、 生活する場所の安全性を高める方法もあります。

木造住宅の全体耐震改修、部分耐震改修、耐震シェルター、防災ベッドの比較
図解3:木造住宅の主な耐震対策。 補助金額や補助率は世帯条件・市町村によって異なります。

① 住宅全体の耐震改修

建物全体の耐震性を高めるため、 壁の補強や接合金物の設置などを行う方法です。

住宅全体の倒壊を防ぐことを目的とし、 耐震診断と補強計画に基づいて工事を行います。

② 部分耐震改修

住宅全体ではなく、主に生活する部分などを 重点的に補強する方法です。

住宅全体の耐震改修が難しい場合の選択肢になりますが、 補助対象となる工事範囲や技術基準には条件があります。

③ 耐震シェルター

住宅の一部の部屋などに頑丈な構造物を設置し、 万一住宅が倒壊した場合にも、 内部に安全な空間を確保することを目的とします。

④ 防災ベッド

就寝中の安全を確保するため、 頑丈なフレームなどを備えた防災ベッドを設置する方法です。

住宅全体を補強する工事とは目的が異なりますが、 高齢者の方などが検討できる対策の一つです。

2026年度の耐震改修補助金はいくら?

岡山県では、市町村とともに耐震改修への補助を行っています。

全体耐震改修については、 工事費の80%、最大115万円 を補助する制度が設けられています。

木造住宅の全体耐震改修
最大115万円

対象となる耐震改修工事費の80%を限度

部分耐震改修・耐震シェルター・防災ベッドについては、 最大80万円の補助制度があります。

耐震対策 補助上限額
全体耐震改修 最大115万円
部分耐震改修 最大80万円
耐震シェルター 最大80万円
防災ベッド 最大80万円

※2026年度の岡山県資料に掲載された補助上限額です。 実施状況、補助率、対象となる住宅や世帯の条件は 市町村によって異なります。

部分耐震改修などは補助率に注意

例えば岡山市では、部分耐震改修・耐震シェルター・ 防災ベッドの補助率は、一般世帯が工事費等の2分の1、 高齢者等の対象世帯が5分の4です。 いずれも上限は80万円です。

補助金を利用する場合は、 必ずお住まいの市町村の最新条件を確認してください。

補助対象になる住宅の主な条件

  • 原則として1981年5月31日以前に着工された木造住宅
  • 原則として地上2階建て以下の一戸建て住宅
  • 耐震診断で倒壊の危険性があると判定された住宅
  • 所定の補強計画に基づいて耐震改修を行う住宅
  • 市町村が定めるその他の条件を満たす住宅

補助対象の耐震改修では、 耐震診断の上部構造評点が1.0未満であることや、 全体改修後に1.0以上となることなどの条件があります。

なお、通常の内装リフォームや設備交換など、 耐震改修に直接関係しない工事費は 原則として耐震補助金の対象にはなりません。

低コスト工法なら工事費を抑えられることも

耐震改修を考えるときに気になるのが工事費用です。

一般的な耐震改修では、壁や天井を一度解体し、 筋交いや構造用合板などで補強したあと、 内装を元に戻す工事が必要になることがあります。

そのため、補強工事そのものに加えて、 解体や復旧にも費用がかかります。

岡山県では、こうした費用を抑える方法として 「低コスト工法」を紹介しています。

一般的な耐震改修と低コスト工法の違いを比較した図解
図解4:一般的な耐震改修と低コスト工法の比較。 外側からの補強などは一例であり、住宅の状態によって採用できる工法は異なります。

低コスト工法のメリット

  • 壁や天井の解体・復旧を減らせる場合がある
  • 工事費を抑えられる可能性がある
  • 工事期間を短縮できる場合がある
  • 住みながら工事を進めやすい場合がある
  • 解体に伴う廃棄物を減らせる可能性がある

例えば、室内の壁を大きく解体せず、 外側から補強する方法などがあります。

ただし、どの住宅にも同じ工法が使えるわけではありません。 建物の構造や劣化状況、補強が必要な位置などを確認し、 適切な方法を選ぶ必要があります。

耐震診断から耐震改修までの流れ

補助金を利用して耐震改修を行う場合は、 市町村への相談から始めることが大切です。

木造住宅の耐震診断から補助金申請、耐震改修工事までの流れ
図解5:木造住宅の耐震対策の流れ。 申請・交付決定・契約・工事の順序は、 必ず市町村の案内に従ってください。
STEP 1 市町村の窓口へ相談

住宅の所在地や建築時期を伝え、 補助制度の対象になるか確認します。

STEP 2 耐震診断を受ける

専門家が住宅の状態を調査し、 耐震性能を評価します。

STEP 3 補強計画を作成する

診断結果をもとに、 必要な補強箇所や工事方法を検討します。

STEP 4 見積もり・補助金申請

工事内容と費用を確認し、 市町村へ補助金を申請します。

STEP 5 交付決定後に契約・工事

補助金の交付決定を受けてから、 必要な契約と耐震改修工事を進めます。

STEP 6 検査・完了報告

所定の検査や完了報告を行い、 補助金の交付手続きを進めます。

工事の契約前に必ず確認してください

補助金の交付決定前に工事業者と契約すると、 補助を受けられなくなる場合があります。

耐震診断や補強計画についても、 市町村の定める申請手順があります。 必ず事前に相談しましょう。

補助金の代理受領制度とは?

耐震改修では、補助金が後から支払われる場合、 住宅所有者がいったん工事費を全額支払う必要があります。

そこで活用したいのが「代理受領制度」です。

代理受領制度とは、工事業者が住宅所有者に代わって 補助金を受け取る仕組みです。

例えば工事費215万円の場合

耐震改修工事費が215万円、 補助金が115万円の場合を考えてみましょう。

通常の場合
住宅所有者が215万円を支払い、 後から115万円の補助金を受け取ります。

代理受領制度を利用した場合
住宅所有者は差額の100万円を工事業者へ支払い、 補助金115万円は工事業者が直接受け取ります。

※制度を利用できる市町村・工事には条件があります。

最終的な自己負担額は同じですが、 一時的に用意する資金を減らせるメリットがあります。

岡山市・倉敷市などの補助制度を確認しましょう

岡山県の木造住宅耐震化補助制度は、 県と市町村が協力して実施しています。

補助金の相談や申込みは、 原則として住宅が所在する市町村の担当窓口で行います。

岡山市、倉敷市、総社市、玉野市、浅口市など、 お住まいの地域によって受付期間や対象条件、 予算の残額などが異なります。

2026年度の岡山市の例

  • 募集期間:2026年4月13日~11月30日
  • 耐震診断:自己負担1万円(200㎡以内の例)
  • 全体耐震改修:最大115万円
  • 部分耐震改修など:最大80万円

※先着順で、予算がなくなり次第終了します。 耐震診断と補強計画の同時申請期限は 2026年9月30日です。

▶ 岡山市の耐震診断・耐震改修補助制度

その他の市町村については、 岡山県が公表している相談窓口一覧から確認できます。

▶ 岡山県内の耐震補助制度・市町村相談窓口一覧

耐震改修はリフォームと一緒に考えるのもおすすめ

耐震改修では、壁や床、天井などを一部解体することがあります。

そのため、内装の張り替えや間取りの見直しなど、 住宅リフォームを検討している場合は、 耐震改修を同時に行うことで工事を効率化できることがあります。

例えば、壁紙の張り替えや内装工事を予定している場所で 耐震補強が必要な場合、工事範囲を調整することで、 解体・復旧作業の重複を減らせる可能性があります。

ただし、耐震改修の補助金が適用されるのは、 原則として対象となる耐震改修工事の費用です。 通常のリフォーム工事費まで補助されるわけではありません。

まとめ|まずは自宅の耐震性を知ることから

岡山県でも、南海トラフ地震や内陸の活断層による 大きな地震への備えが必要です。

特に1981年5月以前に建てられた木造住宅では、 耐震診断を受けて現在の耐震性能を確認することが 重要になります。

2026年度は、耐震診断の自己負担1万円からの制度や、 全体耐震改修で最大115万円の補助制度があります。

また、低コスト工法や部分耐震改修など、 住宅の状態や予算に合わせた対策方法もあります。

大切なのは、地震が起きてから考えるのではなく、 今の住宅の状態を知り、必要な対策を検討することです。

まずはお住まいの市町村に相談し、 利用できる制度を確認してみましょう。

💬 エルデザインより

古い木造住宅にお住まいの方の中には、 「耐震改修は大がかりな工事になりそう」 「費用がどのくらいかかるかわからない」 と不安に思われる方も多いのではないでしょうか。

耐震改修は、必ずしも住宅全体を大きく解体する 工事ばかりではありません。 建物の状態によっては、壁の一部を補強したり、 低コスト工法を検討したりする方法もあります。

また、内装リフォームなどを予定している場合には、 耐震補強をあわせて検討することで、 工事の重複を減らせる可能性もあります。

エルデザインには自社大工が在籍しています。 住まいの構造や工事内容を考えながら、 無理のないリフォーム計画をご提案しています。

「古い家だけど、まだまだ住み続けたい」
「リフォームと耐震化を一緒に考えたい」

そんな住まいのお悩みがありましたら、 お気軽にエルデザインまでご相談ください。

※補助制度を利用した耐震診断・工事監理は、 所定の資格・認定を受けた専門家による対応が必要です。

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参考資料・公式情報

この記事は、岡山県 土木部都市局建築指導課が公表している 「令和7年度 おかやまの木造住宅の耐震化のすすめ」 を主な参考資料として作成しています。

※掲載している補助金額や制度は2026年度の情報です。 対象要件、募集期間、予算状況は市町村によって異なります。 申請前に必ず最新の公式情報をご確認ください。

※掲載する図解は岡山県の資料を参考に独自制作した説明用イメージです。 実際の構造・工事方法・補助条件を完全に再現するものではありません。

リフォームや住まいのお困りごとがありましたら、お気軽にご相談ください。