家のまわりにあるブロック塀。 普段はあまり気にして見ることがない場所ですが、長い年月が経つと少しずつ劣化が進んでいることがあります。
特に注意したいのが、ひび割れ・傾き・欠け・サビなどの変化です。
ブロック塀は重量があるため、状態が悪くなると地震や強風などをきっかけに倒壊するおそれがあります。 道路や通学路に面している場合は、自宅だけでなく通行する人にも関係する問題です。
今回は、家の外からでも確認できる 「ブロック塀の危険サイン」を紹介します。
ブロック塀にこんなサインがあったら要注意
まずはブロック塀のまわりを見ながら、次のような変化がないか確認してみましょう。
① ブロックにひび割れがある
まず確認したいのがひび割れです。 細かなひびだけでなく、縦方向に長く伸びているひびや、複数のブロックにまたがっているひびなどがないか確認します。
② 塀が傾いている
正面から見ていると気づきにくいのが塀の傾きです。 少し離れた場所や塀の端から見て、全体がまっすぐ立っているか確認してみましょう。
一部分だけ膨らんで見える場合にも注意が必要です。
③ ブロックが欠けている・剥がれている
ブロックの角が大きく欠けていたり、表面がポロポロと剥がれていたりする場合も劣化のサインです。
特に内部まで大きく欠損している場合は、そのまま放置せず状態を確認してもらいましょう。
④ 鉄筋が見えている・サビ汁が出ている
ブロック塀の中には、塀を補強するための鉄筋が入っています。
ブロックが欠けて鉄筋が露出している場合や、 表面に赤茶色のサビ汁が出ている場合は注意が必要です。
内部の鉄筋が腐食している可能性もあるため、専門家による確認をおすすめします。
⑤ 目地が割れている・すき間ができている
意外と見落としやすいのが、ブロックとブロックの間にある目地です。
目地に大きなひびが入っていたり、モルタルが取れてすき間ができていたりしないか確認してみましょう。
⑥ 控え壁が見当たらない
長いブロック塀の横に、塀と直角方向に突き出した小さな壁が付いているのを見たことはありませんか?
これは「控え壁(ひかえかべ)」と呼ばれ、ブロック塀を支える役割があります。
建築基準法では、一定の高さを超える補強コンクリートブロック造の塀について、一定間隔で控え壁を設けることなどが定められています。
ただし、塀の構造や高さなどによって必要な条件は異なるため、 「控え壁がない=すぐ危険」ではありません。 気になる場合は専門家に確認してもらいましょう。
⑦ ブロック塀がかなり古い
見た目に大きな異常がなくても、長い年月が経過しているブロック塀では注意が必要です。
特に古い塀の場合、 内部の鉄筋がどのように入っているのか、基礎がどのような状態なのかは、 外から見ただけでは分かりません。
「昔からあるけれど、一度も点検したことがない」という場合は、一度確認してもらうと安心です。
ブロック塀の安全管理は「所有者」の大切な役割
ブロック塀は自分の敷地にあるものだから、 「少しくらい古くても大丈夫」と思ってしまうかもしれません。
しかし、道路に面したブロック塀が倒れれば、 歩行者や自転車、近隣の方などを巻き込む可能性があります。
そのため、ブロック塀は建てたときだけでなく、 その後も状態を確認し、安全に維持していくことが大切です。
国土交通省では、ブロック塀などの所有者等に安全点検を呼びかけています。 点検によって危険性が確認された場合には、付近を通る人への注意表示や、 補修・撤去などの対応が必要とされています。
特に、道路・歩道・通学路などに面しているブロック塀は、 万が一倒壊した場合の影響も大きくなります。
また、塀の状態や事故の状況によっては、 所有者の責任が問われる可能性もあります。
「今まで倒れなかったから大丈夫」ではなく、 ひび割れや傾きなどの変化が出ていないか、 定期的に確認しておきましょう。
「うちのブロック塀、大丈夫?」30秒チェック
家のブロック塀を、道路側など安全な場所からチェックしてみましょう。
□ 大きなひび割れがある
□ 塀が傾いて見える
□ 一部分が膨らんでいる
□ ブロックが大きく欠けている
□ 鉄筋が見えている
□ 赤茶色のサビ汁が出ている
□ 目地が割れたり取れたりしている
□ 長い間、一度も点検していない
当てはまる項目があるからといって、すぐに倒壊するとは限りません。 ただし、詳しく状態を確認するきっかけにはなります。
確認するときに「揺らす」のはNG
すでに劣化している塀の場合、力を加えることでブロックが落下したり、 思わぬ事故につながったりする可能性があります。
傾きや大きなひび割れなど明らかな異常が見つかった場合は、 できるだけ近づかず、専門家に相談してください。
実は「見た目だけ」では分からないことも
ブロック塀で難しいのは、外から見ただけでは分からない部分があることです。
● 内部に鉄筋が適切に入っているか
● 鉄筋が腐食していないか
● 基礎が適切につくられているか
● 塀の厚さや高さが適切か
こうした部分まで一般の方が判断するのは難しいため、 古いブロック塀や気になる症状がある塀については、専門家による確認が必要になります。
傷んだブロック塀はどうする?
ブロック塀の状態によって対応方法は変わります。
部分的な補修で対応できる場合もありますが、劣化が進んでいる場合には、 既存のブロック塀を撤去して新しくつくり直す方法もあります。
また、ブロック部分を低くして上部をフェンスにするなど、 重量を抑えた外構へ変更する方法が選ばれることもあります。
表面のひびだけを補修しても、内部の鉄筋や基礎などに問題があれば、 根本的な解決にならない場合があります。 まずは塀全体の状態を確認することが大切です。
普段見ない場所だからこそ、一度チェックを
毎日目にしているブロック塀でも、 じっくり状態を見る機会は意外と少ないものです。
ひび割れ・傾き・欠け・サビ汁・目地の劣化 などは、外からでも気づくことができるサインです。
特に道路や通学路に面したブロック塀は、 地震などで倒壊すると通行する人を巻き込む可能性があります。
ブロック塀を安全な状態に保つことは、 自宅を守るだけでなく、周囲を通る人の安全を守ることにもつながります。
「そういえば、うちの塀も古くなってきたな」と思ったら、 まずは安全な場所から状態を確認してみてください。