実家じまいで悩みやすい「仏壇・神棚をどうする?」
親が高齢になったり、実家が空き家になったりしたことをきっかけに、「実家じまい」を考える方も少なくありません。
家具や家電、衣類などは少しずつ整理できても、最後まで悩みやすいのが仏壇や神棚をどうするかという問題です。
こんなことで悩んでいませんか?
- 実家の仏壇を自宅へ持っていく場所がない
- 大きな仏壇なので、そのまま引き継ぐのが難しい
- 神棚はそのまま処分してもいいのかわからない
- 実家を売却・解体する前に何をすればいいかわからない
- 兄弟や家族の中で、誰が引き継ぐのか決まっていない
実家じまいでは、仏壇や神棚を「捨てる・残す」だけで考えるのではなく、これから家族がどのように受け継いでいくのかを考えることが大切です。
まずは「残す・移す・引き継ぐ・処分する」を考える
実家じまいを始めたからといって、最初から「処分するしかない」と考える必要はありません。仏壇や神棚のこれからには、大きく分けて4つの選択肢があります。
01
そのまま残す
今後も家族が実家を使用する場合は、現在の場所に残す方法があります。住み継ぐ場合は、仏壇や神棚の場所を活かしながら住まい方を考えることもできます。
02
別の場所へ移す
実家を手放す場合でも、家族の自宅などへ移す方法があります。大きな仏壇は、新しい住まいの設置場所だけでなく搬入経路も確認しましょう。
03
家族が引き継ぐ
子どもや兄弟姉妹などが引き継ぐ方法もあります。「誰が今後お参りするのか」「置く場所があるのか」まで含めて家族で話し合いましょう。
04
処分する
引き継ぐ人がいない場合や住宅事情で持っていけない場合は、処分を検討することもあります。宗派や地域、ご家庭の考え方に応じて、お寺や神社へ相談してから進めると安心です。
大切なのは「これからどうしたいか」を先に決めること
誰かが引き継ぐのか、別の場所へ移すのか、それとも役目を終えるのか。先に家族で方針を整理しておくと、その後の片付けや売却・解体の予定も考えやすくなります。
実家の仏壇を引き継ぐときに確認したいこと
仏壇を引き継ぐ場合は、「どこへ置くか」だけでなく、仏壇の大きさ・搬出入経路・新しい住まいでの祀り方まで考えておくことが大切です。
特に昔ながらの大きな仏壇は、マンションや洋室中心の住まいでは、そのまま置くことが難しい場合があります。
仏壇のサイズを測る
幅・高さ・奥行きに加えて、扉を開いたときのスペースや仏具を置くための余裕も確認します。
搬出・搬入経路を確認する
実家から運び出せても、新しい住まいの玄関・廊下・階段などを通れないことがあります。両方の経路を確認しましょう。
新しい置き場所を考える
仏壇本体だけでなく、扉の開閉やお参りするためのスペースも含めて設置場所を考えます。
コンパクトな仏壇へ替える方法も
大切に受け継ぎたいけれど置く場所がない場合は、今の暮らしに合う小さな仏壇へ替えることも選択肢の一つです。
仏壇を移す前のチェック
- 仏壇の幅・高さ・奥行き
- 扉を開いたときに必要なスペース
- 実家からの搬出経路
- 新しい住まいへの搬入経路
- 新しい設置場所
- 仏具や位牌をどうするか
- 将来、仏壇を小さくするかどうか
※仏壇を移動する際の作法や供養については、宗派によって考え方が異なります。気になる場合は、菩提寺や普段お付き合いのあるお寺へ確認しましょう。
仏壇・神棚を処分するときはどうする?
家族の中に引き継ぐ人がいない場合などは、仏壇や神棚を整理することになります。ただし、一般的な家具と同じようにすぐ処分するのではなく、中にあるものと本体を分けて確認しておきましょう。
仏壇の場合
まず菩提寺やお寺へ相談
仏壇を処分する際には「閉眼供養」「魂抜き」などと呼ばれる儀式を行うことがあります。ただし、名称や考え方、必要かどうかは宗派によって異なります。菩提寺がある場合は、実家じまいで仏壇を整理したいことを伝えて確認しましょう。
神棚の場合
神札と神棚本体を分けて考える
まず中にお祀りしている神札を確認します。神札は、受けた神社や近くの神社へ返納できる場合があります。神棚本体の扱いに迷う場合も、神社へ相談してから進めるとよいでしょう。
仏壇・神棚本体の処分方法
必要な供養や返納などを済ませたあとの本体は、仏壇店や専門業者へ相談したり、自治体のルールに従って処分したりする方法があります。
迷ったときは、処分を急がない
仏壇や神棚は一度処分すると元には戻せません。位牌・ご本尊・神札・家族にとって大切なものが残っていないか、誰かが引き継ぎたいと思っていないかを家族で確認してから進めましょう。
実家を売却・解体するなら早めに方針を決めよう
実家を売却したり解体したりする予定がある場合は、仏壇や神棚についても早めに家族で話し合っておきましょう。
売却する場合
家具や家財をどこまで残せるかは売却方法によって異なることがあります。仏壇や神棚を残したまま引き渡せるとは限らないため、不動産会社や買取業者などへ事前に確認しましょう。
解体する場合
解体工事が始まる前に、仏壇・神棚の中や周辺に、位牌・ご本尊・神札・思い出の品などが残っていないか確認しておきましょう。
「家の片付け」と「祈りの場所の整理」は分けて考える
大量の家財整理は作業を急ぎがちですが、仏壇や神棚は家族との相談や、お寺・神社への確認に時間が必要になる場合があります。売却や解体の日程が決まっているなら、先に仏壇・神棚の方針を決めておくと進めやすくなります。
実家じまいは「処分する前に家族で話す」ことから
実家じまいで仏壇や神棚をどうするかに、一つだけの正解があるわけではありません。実家に残す、家族の家へ移す、誰かが引き継ぐ、役目を終えて整理するなど、それぞれの家庭に合った方法があります。
まずは「誰がこれから手を合わせていくのか」「何を残したいのか」を家族で話し合うことが大切です。
そのうえで、仏壇についてはお寺、神棚や神札については神社へ必要に応じて確認しながら進めると、迷いを減らしやすくなります。
実家を売る・壊すことだけを急がず、家族が大切にしてきたものを一つずつ確認しながら整理していきましょう。