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高齢の聴覚障がい者が、手話を使って気兼ねなく会話し、仲間と交流できる場所が岡山市にあります。
岡山市南区の「ももハウス」です。
活動が始まってから2026年で25年。体操やゲームを楽しむ交流の場であると同時に、情報を得にくく孤立しやすい高齢のろう者の生活を支える重要な拠点にもなっています。
平均年齢84歳 手話で交流できる「ももハウス」
ももハウスは、NPO法人岡山聴覚障害者支援センターが一軒家を借りて運営しています。
岡山市を中心に約120人が在籍し、平均年齢は84歳です。
活動は週2回。毎回、体操から一日をスタートし、簡単なゲームなどを楽しみながら参加者同士が交流しています。
何より大きな特徴は、手話を使って自由に会話できることです。
参加者からは「みんなで集まるのが楽しい」「体が元気になれる」「手話で話せるので落ち着く」といった声が聞かれます。
高齢のろう者が抱える「孤立」という課題
ももハウスの前身となるサロンが始まったのは2001年です。
立ち上げに携わった岡山聴覚障害者支援センターの土屋教子副理事長によると、当時の岡山市には高齢の聴覚障がい者が集まれる場所がほとんどなかったといいます。
聴覚障がいがあることで情報を得にくく、周囲とのコミュニケーションが難しくなることがあります。
さらに高齢になると、介護や日常生活の支援が必要になるケースも増えてきます。
しかし、介護サービスを利用しても、訪問するヘルパーが手話を使えるとは限りません。
「どんなことに困っているのか」「何を手伝ってほしいのか」といった本人の希望を十分に伝えられないこともあり、聴覚障がいと高齢化の両方に対応できる支援が課題となっています。
交流だけでなく生活相談もサポート
ももハウスでは、仲間との交流だけでなく、一人ひとりの状況に応じた相談や生活支援にも取り組んでいます。
建物の2階では、介護保険制度などをうまく利用できないろう者と関係機関をつなぐなど、必要な支援を受けられるようサポートしています。
手話で自分の気持ちを伝えられる人がいることは、日常生活で困りごとを抱える高齢のろう者にとって大きな安心につながります。
敬老会には26人が参加 寸劇に笑顔
この日は敬老会が開かれ、26人のろう者が参加しました。
会場では、ろう者の日常で起こりがちな出来事を題材にした寸劇などが披露され、参加者の笑顔が広がりました。
ももハウスでは3カ月に1回ほど、普段の施設を離れて広い会場でイベントを開催しています。
より多くのろう者が集まり、交流できる機会をつくるためです。
活動25年 次世代への継承が課題に
岡山聴覚障害者支援センターは2026年で設立15周年、前身の活動開始から数えると25年を迎えました。
一方、参加者だけでなく活動を支えるスタッフの高齢化も進んでいます。
現在は有償ボランティアを中心に運営していますが、今後は介護保険制度を活用した形にするのか、自主事業として継続していくのかなど、次の世代へどのように活動を引き継ぐかが課題となっています。
手話で「自分らしくいられる」居場所をこれからも
長い年月の中で社会や福祉を取り巻く環境は変わりましたが、ももハウスが大切にしてきたものは変わりません。
それは、高齢のろう者が手話を使い、ありのままの自分で人とつながれる場所であることです。
家にいるだけだった人が外へ出て仲間と出会い、会話を楽しみ、笑顔になれる――。
参加者からは「ここが大好き」「10年後、20年後も続いてほしい」という声も聞かれます。
高齢の聴覚障がい者の孤立を防ぎ、安心して人とつながることのできる「ももハウス」。25年間続いてきたこの居場所を、これからどのように次世代へつないでいくかが問われています。
詳しい背景や追加情報については、参照元の記事もあわせてご確認ください。
参照元
※この記事は、公開情報をもとにくらすまが読みやすく整理しています。(確認日:2026/09/04)