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戦争の記憶を次の世代へ伝えようと、戦没者遺族が自らの体験を語る定期講話会が7月30日、岡山市で開かれました。
講話では、生後間もなく父親を戦争で亡くした82歳の男性が、「戦争は命だけでなく家族の時間や未来までも奪う」と、平和の大切さを訴えました。
「父の記憶は遺骨が帰ってきたことだけ」
講話を行ったのは、総社市に住む塩出裕衛さん(82)です。
塩出さんは、生後3カ月で父親が出征。その後、父親は戦死し、一度も会うことなく終戦を迎えました。
塩出さんは、
「私の知る父の記憶は、唯一、遺骨が帰還したことだけ」
と振り返り、戦争によって親子の時間を失った自身の経験を語りました。
「目に見えない悲しみこそ本当の恐ろしさ」
塩出さんは、戦争の悲惨さは爆撃や銃撃だけではないと話します。
「戦争の悲惨さは爆弾や銃撃で命を落とすだけではない。家族の時間を奪う、子どもから親を奪う、子どもから未来を奪う。目に見えない悲しみこそ本当の恐ろしさ」
と語り、残された家族が背負う苦しみや悲しみも戦争の現実であることを伝えました。
戦争体験を次世代へ伝える「語り部」
この講話会は、岡山県遺族連盟が2026年度から始めた取り組みで、戦争体験を語る「語り部」の育成を目的としています。
2026年は戦後81年を迎え、人口の約9割が戦後生まれとなる中、講話会を通じて語り部としての経験を積み、今後は学校や地域で子どもたちへ戦争の記憶を伝えていくことを目指しています。
「本当は苦労を話したくない」
塩出さんは、語り部として活動する理由について、
「本当は苦労は話したくない。だけど今をなくしたら書物でしか戦争を伝えられない」
と話しました。
自らのつらい経験を語ることは決して容易ではありませんが、戦争を知らない世代が増える今だからこそ、自身の言葉で伝えることに使命を感じているといいます。
孫世代への継承も目指す
岡山県遺族連盟では、2026年度中にあと2回の定期講話会を予定しています。
今後は、戦争を直接知らない孫世代や若い世代にも語り部として活動してもらえるよう育成を進め、平和への思いを次の世代へ受け継いでいきたいとしています。
詳しい背景や追加情報については、参照元の記事もあわせてご確認ください。
参照元
※この記事は、公開情報をもとにくらすまが読みやすく整理しています。(確認日:2026/07/30)