エルデザインの歩みを振り返る「L DESIGN HISTORY」
今回は、住宅専門誌『岡山での家づくり 自分達にぴったりの家づくり見つかる! Vol.3』に掲載していただいた施工事例をご紹介します。
当時どのようなご要望があり、どんな住まいづくりを行ったのか。
雑誌では紹介しきれなかった写真やエピソードも交えながら振り返ります。
書籍情報
| 書籍名 | 岡山での家づくり 自分達にぴったりの家づくり見つかる! 2018秋 秋・冬号 Vol.3 |
|---|---|
| 発行日 | 2018年7月18日 |
| 掲載ページ | P380〜381 |
ご依頼のきっかけ
岡山市中区にある中古住宅を購入されたK様は、既存の住まいの魅力を活かしながら、自分たちらしい暮らしができる住まいへと生まれ変わらせたいとお考えでした。 物件を購入された当時、K様ご家族は京都にお住まいでした。その後、ご主人が仕事の都合で一足先に岡山へ移られましたが、お仕事柄、日中は連絡が取りにくいことも多くありました。
そこで、打ち合わせや確認事項については、対面だけでなくメールや電話も活用。離れた場所にいらっしゃるご家族とも情報を共有しながら、一つひとつご希望を確認し、リノベーション計画を進めていきました。
お客様のお悩み・ご要望
K様のご希望は、既存の住まいの魅力を活かしながら、自分たちらしい暮らしができる住まいへと生まれ変わらせたいとお考えでした。 広々としたリビングや和室は、そのままの開放感や雰囲気を大切に残し、水回りはキッチン・浴室・洗面所・トイレまで一新。中古住宅ならではの良さを活かしながら、設備や内装を今の暮らしに合わせて整えたいというご要望でした。
また、和室は庭とのつながりや落ち着いた雰囲気を残しつつ、半畳畳や新しい建具、収納計画を取り入れ、現代のライフスタイルに合った和空間へとリニューアル。住まい全体のバランスを大切にしながら、快適性と使いやすさを高めるリノベーションを目指しました。
リフォーム前の様子
購入された住まいは、建物の状態も比較的良く、間取りや広さにも十分な魅力がある一般的な中古住宅でした。 一方で、設備や内装には築年数相応の古さが感じられ、水回りを中心に使い勝手の改善が必要な状態でした。また、和室や収納なども現在のライフスタイルに合わせて見直すことで、より快適に暮らせる住まいになると考えられました。
住まいの良い部分はできるだけ活かしながら、必要な箇所だけを新しくすることで、K様ご家族らしい住まいへと生まれ変わるリノベーションが始まりました。
POINT 01
広さを活かした明るく快適なLDKへ
リフォーム前のLDK
もともと十分な広さがあり、家族でゆったりと過ごせることが魅力のLDKでした。一方で、内装や住宅設備には築年数相応の古さが感じられ、新しい暮らしに合わせた見直しが必要な状態でした。
既存の広さを活かした開放的な空間へ
もともとのゆとりある空間構成を活かしながら、床や壁、天井などの内装を一新しました。明るく統一感のある色合いでまとめることで、空間全体がより広く感じられるLDKに仕上げています。
POINT 02
毎日の家事が楽しくなるキッチンへ
リフォーム前のLDK
キッチンは既存のレイアウトを活かしながらも、設備や内装には築年数相応の古さが見られました。調理スペースや収納にも改善の余地があり、毎日使う場所だからこそ、使いやすさと明るさを兼ね備えた空間へリニューアルすることになりました。
収納力と機能性を備えた明るいキッチンへ
システムキッチンを新しく入れ替え、収納力と使い勝手を大幅に向上させました。吊戸棚を設けることで収納スペースをしっかり確保しながら、調理や片付けがしやすい機能的なキッチンへと生まれ変わっています。
また、窓も新しくすることで採光性と断熱性が向上し、白を基調とした内装とダークカラーのキッチンが調和する、明るく落ち着いた空間に仕上がりました。毎日の料理がより快適になり、家族との時間も楽しめるキッチンとなっています。
POINT 03
琉球畳が彩る、心地よい和室へ
リフォーム前の和室
もともとの和室は一般的な真壁和室で、落ち着いた雰囲気がある一方、内装や収納には築年数相応の古さが感じられました。押入れも収納スペースとして活用されていましたが、収納力や使い勝手の面では、現在の暮らしに合わせて見直す余地がありました。
収納力も高めた機能的な和室
リノベーション後の和室は、畳を正方形の縁無し琉球畳に変更し、モダンで上質な和空間へと生まれ変わりました。部屋全体を白を基調とした内装でまとめることで、以前よりも明るく開放的な印象となり、まるで新しい住まいのような和室に仕上がっています。
また、押入れには床下収納庫を設置。収納スペースとして活用できるだけでなく、床下点検口としても利用できるため、メンテナンス性や安心感も向上しました。伝統的な和室の落ち着きはそのままに、デザイン性・収納力・機能性を兼ね備えた、現代の暮らしに合った和室となっています。
POINT 05
明るさと統一感が広がる階段・廊下へ
リフォーム前の階段・廊下
階段や廊下は住まいの動線として十分に機能していましたが、木部の色合いや内装には築年数相応の重厚感があり、全体的に少し暗い印象でした。毎日何度も通る場所だからこそ、住まい全体に統一感を持たせ、より明るく心地よい空間へと整えることを目指しました。
住まい全体につながりを感じる空間へ
リノベーションでは、階段の蹴込み板を白く仕上げることで、空間全体に明るさと軽やかさをプラスしました。白を基調とした内装と木目の床材を組み合わせることで、住まい全体に統一感が生まれ、以前よりも開放的な印象となっています。
また、階段の踊り場にはアクセントクロスを採用し、シンプルな空間の中にもデザイン性をプラス。階段・廊下・トイレを一体的にコーディネートすることで、毎日通る何気ない場所にも心地よさを感じられる住まいへと生まれ変わりました。
POINT 06
寒さとお手入れの悩みを解消した浴室へ
リフォーム前の浴室
既存の浴室は、在来工法で造られたタイル張りのお風呂でした。解体を進めると、壁や床の下地まで確認できる状態となり、あわせて洗面所も撤去しました。 また、既存の窓は大きく、明るさを取り込める一方で、冬場の冷気が入りやすく、浴室の寒さにつながりやすい状態でした。今回のリノベーションでは、浴室全体の快適性を高めるため、窓まわりも含めて見直しました。
冬も安心して使える快適なユニットバスへ
在来工法のタイル風呂は、冬場に寒さを感じやすく、床が濡れると滑りやすいことに加え、目地から水が入り込むことで、土台の腐食やシロアリ被害につながる心配もありました。
そこで、浴室をユニットバスへ一新。断熱性が高まり、冬の寒さをやわらげられるほか、床も滑りにくく、お手入れしやすい浴室になりました。さらに、浴室まわりの防水性も向上し、長く安心して使える空間へと生まれ変わっています。 窓も断熱性や使いやすさに配慮したものへ変更し、明るさを確保しながら、外からの冷気が入りにくい浴室に仕上げました。
POINT 07
浴室とつながる使いやすい洗面空間へ
リフォーム前の洗面所
洗面所は在来工法のタイル浴室に隣接しており、設備や内装には築年数相応の古さが見られました。浴室との動線や設備の配置も現在のライフスタイルに合わせて見直すことで、より使いやすい空間になることが期待されました。
毎日の身支度が快適になる洗面所へ
洗面化粧台と窓を新しくし、浴室との動線を考えたレイアウトへ変更しました。洗面所から浴室への移動がスムーズになり、毎日の身支度や入浴準備がしやすい、使い勝手の良い空間に仕上がっています。
また、白を基調とした内装にすることで、空間全体が明るく清潔感のある印象に。床には石目調のクッションフロアを採用し、デザイン性も高めました。収納力のある洗面化粧台も備え、見た目の美しさと機能性を兼ね備えた洗面空間へと生まれ変わっています。
POINT 08
清潔感と使いやすさを備えたトイレ空間へ
リフォーム前のトイレ
トイレは階段下のスペースを有効活用した間取り。トイレは機能的には十分使用できる状態でしたが、住まい全体のリノベーションに合わせて、より快適で清潔感のある空間へ整えることになりました。
階段下を活かした明るいトイレへ
トイレ本体を新しい設備へ交換し、壁や床などの内装も一新しました。白を基調とした内装と木目のアクセントを取り入れることで、限られた空間でも圧迫感のない、明るく清潔感あふれるトイレに仕上がっています。
また、階段とのつながりを意識したデザインにすることで、住まい全体に統一感を演出。毎日何気なく使う場所だからこそ、使い勝手だけでなく心地よさにもこだわった空間へと生まれ変わりました。
POINT 09
洋室からくつろぎの和室へ
リフォーム前の洋室
2階の一室は洋室として使われていました。十分な広さと採光を備えた部屋でしたが、K様の暮らし方に合わせ、より落ち着いてくつろげる空間へと見直すことになりました。
家族がくつろげる和室へリニューアル
洋室だった部屋を、畳のある和室へとリフォームしました。やわらかな畳の感触が心地よく、家族がゆったりとくつろげる空間へと生まれ変わっています。
また、白を基調とした明るい内装と大きな窓から差し込む自然光により、開放感のある和室を実現。シンプルで落ち着いたデザインに仕上げることで、お子様の遊び場や客間、将来の寝室など、多目的に活用できる使い勝手の良い一室となりました
POINT 10
ナチュラルで落ち着きのある洋室へ
リフォーム前の洋室
2階の洋室は十分な広さがありましたが、間取りや収納を見直すことで、より快適に過ごせる空間へリニューアルすることになりました。ライフスタイルに合わせた収納計画も取り入れ、使いやすさを高める住まいづくりを進めました。
収納力を高めた心地よい洋室へ
1階はスタイリッシュで清潔感のあるデザインにまとめた一方、2階は木の温もりを感じられるナチュラルで落ち着いた雰囲気に仕上げました。やさしい色合いのフローリングと白を基調とした内装が調和し、ゆったりとくつろげる空間となっています。
また、部屋の奥にはウォークインクローゼットを新設。衣類や季節用品をたっぷり収納できるため、室内をすっきりと保ちやすくなりました。デザイン性だけでなく収納力も高めることで、長く快適に暮らせる洋室へと生まれ変わっています。
POINT 10
住まい全体を美しく包み込む外観へ
リフォーム前の外壁
外観は建物自体に大きな傷みはありませんでしたが、長年の風雨や紫外線の影響により、外壁の色あせや汚れが目立ち始めていました。住まい全体をリノベーションするにあたり、内装だけでなく外観も一新し、新しい暮らしにふさわしい住まいへ仕上げることになりました。
ツートンカラーが映える上質な住まいへ
外壁は上下で色を切り替えたツートンカラーを採用し、落ち着きのある上品な外観へとリニューアルしました。明るいベージュとブラウンを組み合わせることで、住まい全体に立体感が生まれ、以前よりも洗練された印象に仕上がっています。
また、外壁を塗り替えることで美観が向上しただけでなく、防水性や耐久性も高まり、住まいを長く守るメンテナンスにもつながりました。内装だけでなく外観まで一新することで、K様ご家族の新しい暮らしのスタートにふさわしい住まいへと生まれ変わっています。
DETAILS
暮らしを彩る、その他の施工ポイント
住まい全体をリノベーションしたK様邸。ご紹介した場所以外にも、細かな部分まで使いやすさとデザイン性にこだわって仕上げています。
暮らしに合わせて使える可動棚を設置
リビングの一角には、高さを自由に調整できる可動棚を設置しました。収納する物に合わせて棚板の位置を変えられるため、本や日用品、お子様のおもちゃなど、ライフスタイルの変化に合わせて使い方を柔軟に変えることができます。
受け継いだ庭園と調和する和室
中古住宅を購入した際からあった趣のある庭園は、そのまま活かしました。大きな窓から四季折々の景色を楽しめるようにすることで、室内にいながら自然を身近に感じられる和室となっています。 新しく生まれ変わった和室は、縁無し琉球畳や明るい内装を採用し、現代的なデザインに仕上げながらも、庭園との調和を大切にしました。住まいが受け継いできた魅力を活かし、新しい暮らしと美しく融合した、心安らぐ空間となっています。
使いやすさを考えたタオル掛けバー
洗面室には、用途に合わせて使い分けられる2本のタオル掛けバーを設置しました。フェイスタオルやバスタオルをそれぞれ掛けられるため、入浴後や身支度の際もスムーズに使えます。 また、洗面化粧台や浴室との動線を考えた位置に配置することで、使い勝手も向上。毎日何気なく使う場所だからこそ、小さな工夫を積み重ねることで、より快適な洗面空間に仕上げています。
たっぷり収納できるウォークインクローゼット
洋室の奥には、大容量のウォークインクローゼットを新設しました。衣類はもちろん、季節用品やスーツケースなどもまとめて収納できるため、お部屋をすっきりと保ちながら快適に暮らせます。 ハンガーパイプを設けることで衣類を掛けたまま収納でき、毎日の身支度もスムーズに。収納力を高めるだけでなく、暮らしやすさにも配慮した、使い勝手の良い収納空間となっています。
リフォーム後の暮らし
リフォーム後、K様から心温まるご感想をいただきました。
工事をご依頼いただいた当時、K様ご家族は京都にお住まいでした。その後、ご主人が仕事の都合で一足先に岡山へ移られましたが、お仕事柄すぐに連絡が取れないことも多く、メールや電話を活用しながら打ち合わせを進めていきました。
建材や内装のサンプルを京都までお送りしたほか、発注直前の内容変更にもできる限り対応。K様が迷われた際には、住まい全体のバランスや使い勝手を考えながら、一つひとつアドバイスをさせていただきました。
「迷っている時には親切にアドバイスをしてもらい、その通りにしたことで、想像以上の出来栄えになりました。」
特に印象的だったのが、玄関正面のアクセントウォールです。「花飾りなどが何もない状態なので、何かインパクトが欲しい」とご相談をいただき、黒色の壁をご提案しました。
「玄関に何かインパクトをとお願いしたところ、黒色の素晴らしい壁になりました。」
そして、完成後には、今回のリノベーションを象徴するような嬉しいお言葉もいただきました。
「4月に見た我が家は泣いているように見えました。8月に完成した家は、大笑いしているような明るく温かい家に変わりました。」
また、現場で工事を行うスタッフと直接話ができるため、要望が伝わりやすく、対応も早かったと評価していただきました。
「工事店さんは現場におられる方なので、話も早く伝わりやすかったです。悪い点は特にありません。」
遠方からのリノベーションという不安を一つずつ解消しながら、K様ご家族と一緒につくり上げた住まい。既存住宅の良さを活かしながら、明るさ・温かさ・使いやすさを加え、これからの暮らしを心地よく支える住まいへと生まれ変わりました。
CONCLUSION
中古住宅だからこそ実現できた、理想の住まい
今回ご紹介したK様邸は、中古住宅が持つ魅力を活かしながら、ご家族の暮らしに合わせて一棟まるごとリノベーションした住まいです。
広々としたLDKや和室、購入時からあった趣のある庭園など、住まい本来の良さはそのままに、水回りや収納、断熱性、デザイン性を高めることで、これから先も快適に暮らせる住まいへと生まれ変わりました。
遠方にお住まいだったK様ご家族とは、メールや電話で打ち合わせを重ね、建材サンプルの送付や細かな仕様変更にも対応しながら、一緒に理想の住まいづくりを進めてきました。
完成した住まいをご覧になったK様からは、「想像以上の出来栄え」という嬉しいお言葉をいただき、私たちにとっても忘れられないリノベーションとなりました。